海外のノートを購入して気付いた日本製とは文化的に違う4つの事

2017/09/27

文房具

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様々な海外のノートを購入してきました。
どれもあまり日本では一部のお店でしか売られていません。

日本で良く売られている海外製ノートや日本製のノートとは、デザインの方向性やノートとしての作りそして紙質が全く違いました。

今回の記事では海外で売られているノートを手に取り使ってみて、日本製のノートや日本の会社が売っている従来のノートとの違いや気になった点を挙げていきます。

上の画像で一番右端のノートは特典でいただいた日本製のノート、一番上はジップケースです。




どのようなノートを購入したのか


まず初めにどのようなノートを購入したのかを説明します。
今回のノートは4か国のノートを購入しました。
高価な品物ではないのですが日本とは色々と違い、見ているだけでも面白い発見がありました。

イギリスノート



SILVINE/シルバイン,メモブック,ストライプD
サイズ: 約99×158mm 72ページ 7mm横罫線

大きさはA6とA7の中間のような大きさで特殊ノートの類です。


特殊ノートはノートカバーを利用するには適していません。
しかし明確に目的がある場合は、特に効果を発揮する素晴らしいノートと個人的に考えています。



今回購入したイギリスのノートは紐止めした後に最後のダメだしという形でホチキス止めをしています。

日本はさらに糊を塗っていたり、テープを背表紙に入っているのですがそのようなことはありませんでした。



気になった点としては、見開き部分を見ると分かるのですが綺麗に折れていません。

無造作にまとめて一気に紙を折ってそこからひもを通してホチキス止めをした。
または最初から紐止めとホチキス止めをした後に折ったように、捉えられる作りをしていました。

ギリシャノート



SKAG SUPER エクササイズノートA5 グリーン
サイズ:210×145mm 48枚 A5サイズ

ギリシャと文具の繋がりが今まで無かったので新鮮な気持ちで手に取りました。
表紙がシンプルかつ丈夫そうなノートを売り出しているとは思いもしませんでした。

手触りはPP素材で出来ているようで、レンチキュラーのポストカード等に近い肌触りを感じました。
そのため表面に関してだけは水に強そうな印象を受けましたが、めくってみると裏は従来のノートの表紙レベルでした。
他のノートよりもちょっとだけ防滴感がありますよという印象を受けました。

表紙にラベルホルダーがあるのが個人的に高評価です。
これは他のノートにはない大きな特徴ではないでしょうか。

ホチキス止めオンリーですが作りはイギリスのノートよりも良い感じです。
値段はイギリスノート(今回紹介するノート全て)よりも高く、値段が上がれば作りが良いを実感したノートでした。

エストニアノート





spikker keemia/化学&matemaatika/数学
サイズ:205×160mm/72ページ



こちらもギリシャと同様にホチキス止めですが、イギリスのよりもしっかりとした印象を受けます。
しかしギリシャノートよりも作りが粗く、何かあったら表紙と中身が取れるのではないかと思ってしまいます。



化学数学双方は簡易的な公式などが書いてありました。
勉強する人には便利なのではないかと思います。

またこの理系分野に適したノートである方眼罫で、グラフが書きやすく作られていました。

少なくともエストニアの文房具会社は教育に対する思いが強いことが伝わってきます。

このノートは買い付け品のようで上記二冊のノートは通販で買えますが、これらエストニアノートはもう在庫が無く日本では基本的には買えないようです。

タイノート


サイズ:240×165mm/罫線(たまに無地)/28枚

どこのメーカーか分からないタイのノートです。
文字も良く分からず読めません。

このノートのページ校正がとても面白くできていました。
外国のノートは安い物は、とにかく書ければ良いという感じられるのが外国のノートです。
しかしタイのノートはさらにそのレベルを一歩上に行っている気がしました。

またデザインも欧米とは全く違うと一目でわかります。

表紙が奇抜で斬新すぎて、ノート一冊でこんなに文化が違うのかと思いました。


途中に無地の紙があることがとても面白い作りだと思いました。
自分はノートを買う時基本的に無地にしているのですが、たまに無地があるこのスタイル嫌いではないです。
もう少し無地の間隔が狭ければ良いと思いました。

単元や週毎に仕切り直しができたり、日記やアイデアノートとして使い節目やまとめたいと思ったら無地に書く…と、書き方の幅が広がるのでこのアイデアは斬新で様々な用途が考えられます。

もしかしたらこの無地が製造ミスである可能性が否定できません。



中身もタイ語だらけで何を書いているのか分からない所に、英語があると何となく分かり助かります。
知っている言語が他国の物や看板にあると安心できると留学生の友人が言っていたのですが、このノートを購入して友人が言っていた事を実感しました。

エストニアですと何となく察することができたのですが、タイの場合はまず左右どちらから読めば良いのか分かりません。
英語が無かったらタイ語は読めず慣れずで、ただの飾りにしか見えませんでした。

海外と日本のノートを見比べて気付いた点


海外と日本のノートを見比べて様々な点に気付きました。
国によって文化だけではなく、ノートに対する製造方法や考えが違うことに気付きました。

気になったところ
  1. デザインがカラフルだったりシンプルでも何かしら目立つ部分が必ずある
  2. ホチキス止めをオープンにし糊をあまり使わない
  3. 国または企業文化によるものなのか裁断レベルが違う
  4. 表紙が海外特有の書籍の作りであり、悪く言うとチープな感じを受ける

大きく見てこの4つの点について気付きました。
またノートだけでも海外文具と日本文具の違いを感じました

デザインがカラフルだったりシンプルでも何かしら目立つ部分が必ずある


またシンプルでもどこかしら強調している部分もあります。

ギリシャは特にシンプルにも関わらずラベル部分が目立っていたりしますし、企業ロゴなどを前面に推していたりと何かしらアピールする部分を日本製よりも感じます。
自社に対しての自信を感じさせられます。

ただしカラフルな表紙は海外の専売特許的考えではなく、実際には日本からも似たような物は出ています。



ホチキス止めをオープンにし糊をあまり使わない




今回購入した本は全てホチキス止めですが、日本製だとホチキス部分が見えないようテープを貼る等配慮されています。
しかし海外のノートはそのような配慮がなされておらず、ホチキスが見え見えになっています。

日本は安い物でも細かい所もある程度気にしていますが、海外製品は安ければ安いなりの作りをしているのでしょう。

ただこれはメリットもあり表紙そのものがどのようになっているのか、デザインそのものがはっきりと分かるようになっているのです。

自分は背の部分にテープを貼らなくても良いので、ノートそのもののデザインが見たいので海外的デザインは賛成です。

裁断レベルが違う





これは特にそうで裁断レベルが全く違い、意外とギリシャ製は切れ目が綺麗で逆にタイの物は結構粗さが目立ちます。

また今回買ったノートの裁断部分が「>>>」のように矢印のようになっています。
日本ではあまり無いのですが恐らく一気に無造作にまとめて折ってから切っているからと考えられます。

日本価格では200円以上するノートですが、恐らく本国ではもっと安いことが予想されますので、低価格ノートなら仕方の無い作りです。

海外特有の書籍的作り方

良く海外の書籍は日本の書籍とは違い、表紙が今回紹介したノートのように厚紙で作られています。
古本屋で売ったり手元に長期間保存するというよりも、読んだら捨てる方が多いと昔聞いたことがあります。
その姿勢が格安ノートにも現れていると思いました。

日本ではノートは取っておくものという考えが少なからずあります。
海外では特に安物に関しては消費するもので書いて保存するものは高いノートにするという傾向があるのではないかと推測しています。

ノートは書いて消費する物という視点から見ると、デザイン的に凝ってはいて見ていて楽しいのにどことなくチープに感じられるのも納得いきます。
また日本製ではありますが高いノートはやはりしっかりしており、大事に使い取っておきたいと思える度合いが高い物も存在しています。



おわりに


面白そうだからと海外のノートを購入しましたが、購入した結果様々な面白い点が見えてきました。
特に日本と海外特に欧米ではノートに対する考え方が違うことです。

ノートを消費する物と捉えている事に気付いたのはとても大きく、自分は学校で読み返したりまとめるということを学びました。
しかし海外ではまとめるよりも勉強をするのだから、例えば問題を解くにしてもただ解くだけに使うし、メモ帳にするにしてもストイックにメモ帳として使えるようになっていて、簡単に捨てられても良いような作り方になっています。


また海外のノートではホチキス部分がオープンになっていますが、日本のノートは安くてもホチキス部分が見えないようにテープを貼って醜い部分を隠していることが多いです。

このように消費者に対して細かい所で気配りが出来ているかという点も挙げられます。
日本製よりも乱雑なのでは?という考えもできますが、安いのだから安いなりの作り方であるという姿勢は海外的であり、妙な所で気を遣うのは日本的なのだということを感じさせられます。

しかしこのように簡易的な作りにすることで安く製造できます。
買い手側もお客様気質にならず消費用ノートであると考えながら扱えるので、「割り切る」という考えができるので一長一短ではないでしょうか。



エストニアノートでは日本のノートにも一応は見られますが、公式等が書かれたページが存在しています。
ジャポニカシリーズなどで物理用ノートがあったりするのは知っています。
しかし中高レベルの公式が書いてあり、中高生をターゲットにしたノートの作りを当たり前のように作っていることを想像すらしていませんでした。

少なくとも自分の環境下では普通の大学ノートやルーズリーフを使って、公式を自分でまとめ挙げていました。
面倒な作業を省いてくれていますし、力を入れているということはエストニアの少なくとも文具及び教育業界の自国の教育に対する熱意が伝わってきます。

海外では重要な事柄はプリントで配るという話を聞いたことがありますので、その教育がエストニアノートを筆頭に現れているのではないでしょうか。

安いノートでも大切な事柄は自分で作ってまとめる日本、それとは別にとにかく格安ノートは消費する物という方針の海外(欧米が主)で、使い方の文化が違うという点だけはノートを眺めることで分かったのはとても大きな収穫です。
(自分の知識に基づいた憶測です)


最近ノートの使い方について色々と考えることが多く悩んでいました。
海外のノートを通じて色々な使い方を通して、新しい使い方があるのではないかと気付きました。
特にタイのノートを見ているとこのように使える!といった事がドンドン出てきます。


また海外文房具はオシャレというイメージを持たれている方も多いと思います。
実際はオシャレだけではなく日本にはないノートの構成、逆に海外特有のルーズな作りもあります。
海外だからこれといった物はなく、国によって様々なデザインや作りをがあることを学べました。


海外の文化、共通の道具である文房具で交流できるというのは素晴らしいことですので、今後も海外の文房具をドンドン手に触れて行きたいです。

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